
作詞/作曲/編曲: Roasted Dice Studio
配信日: 2026年4月14日
窓を叩くのは いささか恨めしいリズム
梢を染めた薄紅が ようやく重い腰を上げたのに
天からの悪戯(いたずら)か それとも祝福か
満開を目前に 街は静かに色を深めていく
「花散らし」なんて そんな悲しい呼び名じゃなくて
今は「催花雨(さいかう)」と呼んで 花弁を解(ほど)く滴
濡れたアスファルトが映す 鏡の中の夜桜
晴れた日よりも艶やかに 秘めた色気が揺れている
降り続く雨は 明日(あした)という晴れ舞台のプロローグ
丹念に清められた空気に 期待だけを膨らませて
耐えて待つ時間の豊かさを 雫が教えてくれる
傘を閉じるその時まで 優しい孤独を抱きしめていよう
予報通りの天光が 雲の隙間を覗くなら
雨露を抱いた花たちは 生命の音を爆発させる
西行が見た月には届かなくても
今の僕らには この雨上がりの風がある
降り続く雨は 明日(あした)という晴れ舞台のプロローグ
洗われた世界で出会うのは 再生を誓う満開の春
風が運んでくる甘い香りに 目を細めて
明日の自分を 少しだけ好きになれる気がする
明日の風光(ふうこう)を待つ夜に
おやすみ、桜雨。
また明日、花の下で。


